特集 / FILDER現場レポート ■

FILDERは生産性向上のための強力な切札

協和建設工業株式会社 九州支店 設計部

協和建設工業株式会社
九州支店 設計部 部長笠松憲二 氏
課長川口 浩 氏


● 導入の経緯


デジタルデータ化が建築・設備業界でも主流になりつつあると判断し、九州支店で96年にAUTO-HASを導入した後、99年にFILDERを導入した。
AUTO-HASの使用でダイキン工業のCADソフトへの信頼感ができていたので、FILDERへの移行には何の問題もなかった。最初にFILDERを使ったときに、とても使い易そうな感触を得られたことも選考の大きな理由になった。北九州営業所では「設備設計ひろば」による時間レンタルでFILDERを使用。九州支店とe-mailによるデータのやりとりで作業の効率化を実現している。


● 操作性について


機能面の充実
配管の設計図面を書く作業効率が著しく向上した。特に図面修正がとても楽で、迅速に処理できるようになった。
また、図面を書くのがスピードアップした分、設計図を考えるのにじっくり時間をかけられるようになったのも大きなメリットといえる。もちろん手書きの場合と比較して、仕上がりが美しいのもCADの利点である。

AUTO-HASとの比較
FILDERを使用してすぐに、AUTO-HASよりも操作性、機能性の面で格段に優れていると思った。
AUTO-HASを最初に使用したときも手書きと比べて便利だと感じたが、機能、操作性の面で双方を比較すると、FILDERの圧倒的な優位は動かしがたい。効果的な業務推進には、FILDERの的確な使用が不可避になってきている。

5×6ボタン
5×6ボタンだけで大部分の作業をこなせる。FILDERでは使用するコマンドを探す必要がなく、自分が行いたい作業を選べるのが便利。

ショートカットメニュー
ショートカットメニューは右クリックすると選択できる機能だけを全部を見ることができ、卓越している。

連続作図機能
連続作図機能は、ダクト図面を書くうえで不可欠。この機能がなければ、このソフトの意味がないとさえ思っている。AUTO-HASのようにエルボ・継手と部品をいちいち置いていく作業と比較したら、遥かに楽に作業ができる。たいへんに重宝している。


● 習得性について


導入の際にインストラクタから半日学んだが、あとは使いながら独力で覚えた。使用していない機能もあり、完璧には使いこなしていないかもしれないが、とても習得性の高いソフトであることは確か。


● 導入効果について


前述のように作図時間の大幅な短縮に成功したのは大きい。コスト面でも外注に出すのが減った分だけ、生産性向上に役立っていると思う。


● 設備設計ひろば(時間レンタル)の活用状況


北九州営業所でも時間レンタルによりFILDERの導入を開始した。これにより、九州支店で作成した設計図データを電子メールで送り、出力から修正までを北九州営業所で即座に行うことができるようになっている。今まではこちらで出力した図面を宅配便で送っていたため、営業所が受け取るのが翌日になってしまっていた。また、現場での修正も九州支店に連絡してもらい、こちらで行っていたため、やりとりに時間がかかったが、現在は修正を営業所でできるので、作業効率が向上している。


● FILDERの重要性について


時代は急激な勢いでデジタルデータ化に向かって突き進んでおり、建築・設備業界でもデジタルデータ化が趨勢になっている。業務の迅速な遂行には操作性、機能面で優れたソフトが重要な役割を果たしており、FILDERは生産性向上のための強力な切札であると確信している。
九州支店ではまだ施工技術者がAUTO-HASを使用しており、設計・施工に携わる全技術者がFILDERを使用できるような環境整備を検討したいと思う。
また、社内だけでなく、対外的にも、同じCADソフトを使用した方が、お互いの業務連携が円滑になり、さまざまな相乗効果が期待できる。当社と取引していただいている設備会社に対し、こちらからお願いはできないが、できればFILDERを導入活用していただければ、双方がより効率的で生産的な業務体制を構築できるのではないかと考えている。


── 会社概要 ──
 
協和建設工業株式会社 九州支店 設計部
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事業内容 : 空気調和・給排水・衛生・防災設備の企画、設計、施工管理

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