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設備工事業の受注高が2ヵ月ぶりの増加　平成19年4月分は前年同月比26.3%増
2007年7月12日
6月29日に国土交通省から「平成19年4月分（速報）の設備工事業に係る受注高調査結果」が公表された。発表された基礎統計資料によると、平成19年4月分の設備工事業に係る各工事主要20社の受注総額は2,598億円で前年同月比26.3%増となり、2ヵ月ぶりの増加となった。発注者別に見ると、民間は2,353億円で前年同月比22.7%増と、2ヵ月ぶりの増加となった。一方、官公庁は246億円で同76.3%増となり、4ヵ月ぶりの増加となった。工事種類別の受注高は次のとおり。電気工事＝1,346億円で前年同月比35.0%増（民間29.7%増、官公庁116.2%増）管工事＝1,067億円で同18.6%増（民間15.9%増、官公庁59.7%増）計装工事＝273億円で同19.0%増（民間17.1%増、官公庁32.1%増）本調査結果は、（社）日本電設工業協会（主要20社）、（社）日本空調衛生工事業協会（主要20社）、（社）日本計装工業会（主要20社）の調査結果を国土交通省総合政策局がとりまとめたものである。なお、これは速報値であり、確報は後日公表される予定だ。

川田工業らが過酷な環境下で稼動する人間型作業ロボットを開発
2007年7月12日
川田工業は、過酷な作業環境下で働くことを想定した人間型ロボット「HRP-3 Promet Mk-Ⅱ（プロメテマーク・ツー）」を産業技術総合研究所（産総研）、川崎重工業と共同で開発した。同ロボットは、新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）の基盤技術研究促進事業「実環境で働く人間型ロボット基盤技術の研究開発」（2002～2006年）の一環で、実環境で働く人間型ロボットとして開発された。主担当の川田工業が実環境対応に関するハードウェア、産総研がソフトウェア、川崎重工が遠隔操作技術を中心に開発を担当。外観デザインは、アニメーションメカデザイナーの出渕裕氏が担当した。同ロボットは、身長160cm体重68kgバッテリー含む）、腰2軸を含む42の自由度（ロボットの関節数）で作動。新開発の高出力・高効率アクチュエーターにより歩行時間は従来の60分から120分と2倍となった。より複雑な作業に対応するため、片腕7自由度、片手6自由度として手元での作業性能を高めている。川田工業では、関節軸部や電装実装部位について、外部環境からの防じん・防滴性を維持するとともに、内部熱源の外部排気を可能にする機構を開発。時間雨量100mm以上の雨の中でも稼働するなど、作業環境の適応領域を広げ、屋外の厳しい現場環境下での適応力も高めた。一方、産総研では、なめらかな歩容生成技術とスリップ検出技術を開発することにより、滑りやすい路上での歩行性能を大幅に向上したほか、「一般化ZMP」と呼ばれる指標を考案し、手で体を支えながらの動作を行う脚腕協調制御を実現した。また、川崎重工では、オペレーターが意識して行う動作を遠隔操作で指示し、体のバランスをとるような無意識動作を自律制御で行う自律・遠隔ハイブリッド型全身操作技術により、操作機能を向上。操作に適した遠隔操作コクピットも開発したとしている。川田工業は今後、基盤技術の安定化、コストダウンに取り組み、実現場での早期適用を目指す考えだ。

大塚商会が業界標準化を目指した建設資材の統一データベースを構築へ
2007年7月12日
大塚商会は、建設会社5社と建設資材の供給販売／製造会社7社の計12社とともに、電子調達の核となる建設資材の商品統一データベース（DB）を構築すると発表した。各社とともに立ち上げた「建設e調達DB協議会」で7月3日より電子調達の実証実験を開始。2008年3月末までの実証実験期間中に参加企業を50社以上に増やし、建設関連資材のDB充実と建設業界標準化を目指すとしている。建設業界における電子調達システムは、複数拠点での単価統一や発注・伝票処理の一元化による人件費削減などの効果が期待され、検討・導入が進んでいる。ただし、電子調達システムで使用する資材・商品データは、会社によって仕様が異なっているため、データ作成や維持管理に時間と労力を要し、電子調達の導入が遅れている一因となっていた。今回の実証実験では、建設業における調達品の商品電子DB化のほか、電子調達システムでのデータ登録の負荷軽減、商品データ登録の基準の作成などに取り組み、実験に必要な関連システムは大塚商会が提供する。（財）建設物価調査会の資材分類コードを基本にすることで、一から構築する手間を省き、短期間での実験参加が可能。また、建設物価調査会が商品の登録・管理する仕組みを構築した。この他、実際の取引に関する部分には、すでに建設資材の電子調達システムで実績のある大塚商会のバイヤー向けASPサービス「たのめーるプラス」を使用。社内や取引先との業務効率化とコストダウンを可能にするとしている。大塚商会は、大手中堅建設会社の約20％の参加を目指すとしており、下請け会社や関連会社を含めた業界での電子調達利用を促進させたい考えだ。

大林道路が小規模工事にも情報化施工を導入へ
2007年7月26日
大林道路は、大規模な舗装工事を中心に昨年度から本格採用を開始した情報化施工を小規模工事にも導入する。品質や施工効率、安全性の向上などの効果が、これまでに情報化施工を導入した現場で確認されたことから、全国展開を視野に順次導入を図る考えだ。同社は、関西国際空港2期工事において、衛星利用測位システム（GPS）と高さ計測に適したゾーンレーザーを組み合わせた「mm（ミリメーター）GPS」を用いた3次元マシンコントロールシステム（3D－MC）搭載のブルドーザーやモーターグレーダーなどの重機を昨年6月に投入。GPSの位置情報とトータルステーションの高さ精度を融合させることにより、仕上がり精度や作業効率が大幅に向上したほか、検測作業の簡便化に伴う安全性の向上といった利点を確認したとしている。情報化施工を小規模な舗装工事にも導入することで、あらゆる工事で路盤から舗設までを一元的に管理するシステムを構築し、さらなる省力化と施工精度の向上を図る考え。同社の情報化施工では、大規模工事に利用する重機に「mmGPS」を採用するほか、小規模工事にはブルドーザーの廃土板制御に回転レーザーを使用する2Dシステム（DZ－1）や自動追尾トータルステーションを用いる3D－MCのTS（LPS）システムを取り付けることが特長。アスファルトフィニッシャーには、レーザーや超音波を用いたスクリード自動制御装置に加え、今年度から「mmGPS」搭載機も投入。設計・現場データが一元管理できる「mmGPS」の特性を生かし、さまざまなニーズに対応するとしている。同社は今後、小規模施工に対応したIT機器搭載重機を全国の各支店へと順次配備することで、現場の消化体制を整備する。小規模現場への積極的な導入により、駐車場の整備や外構工事など民間市場のシェア拡大を目指し、情報化施工を前提とした営業展開を図る方針。情報化施工を活用してコスト・品質両面での競争力を強化し、現在は売り上げの3割という民間工事の比率を高めていく考えだ。

日本コムシスが携帯電話画像転送システムのASPサービスを開始
2007年7月26日
日本コムシスは、携帯電話のカメラで画像を撮影するだけで、特定のサーバーヘ自動的に画像を転送するシステム「ガッテン君」のASPサービスを開始する。8月1日より試験運用を開始し、試験運用の結果を踏まえて、10月に本格販売を開始する予定だ。同システムは、現場で撮影した画像を社内の管理部門などとほぼリアルタイムで共有することを実現した携帯電話の画像転送システム。通常、携帯電話の画像を送付するためには、撮影・保存・メールソフトの起動・メールの新規作成・画像の添付といった一連の操作が必要だが、同システムでは、1回のボタン操作でこれらの動作がすべて実行でき、画像の送信が容易になっている。また、撮影日時が自動的に付与されるため、送信された画像の改ざんが防止できるほか、送信した画像は携帯電話に保存されないため、携帯電話を紛失した場合でも画像情報の漏えいを防止できる。さらに、インターネット経由でパソコンや携帯電話から画像を閲覧可能で、社内外を問わず画像の確認も可能だ。今回開始するASPサービスでは、「ガッテン君」の従来の機能のほかに、撮影した画像のスライドショー機能や、簡単な操作で画像入りの報告書を作成できる機能が新たに追加。これらの機能を利用することにより、文字だけでは伝わりにくい内容を簡単に視覚的に伝達することが可能としている。同社では、2005年６月より同システムの販売を開始しており、作業現場の報告など遠隔地の状況確認が必要な企業などに導入されている。ASPサービスの提供開始によって、より手頃な価格での提供が可能となり、災害時の被災状況の確認や、観光・イベントなどの情報発信ツールとしての利用など、対象となる業種を拡大して積極的に提案していく予定だ。

清水建設が土木コンクリート構造物向けのアセットマネジメントシステムを開発
2007年7月26日
清水建設は、土木コンクリート構造物の効率的な維持管理を支援する管理・診断システム「シミズ土木アセットマネジメントシステム」を開発した。港湾、橋梁、道路など各種用途の施設に適用できる業界初のシステムで、各種機能を駆使して施設管理者の資金計画にあわせた最適な維持管理計画が策定できるとしている。同システムは、土木コンクリート構造物の施設管理に必要な情報をデータベース（DB）化し、中長期的視点に立った効果的な維持管理計画を短時間で策定するもの。同システムのデータ管理は、グループ会社のプロパティデータバンクが不動産運用管理を目的に開発した「＠プロパティ」を土木構造物向けに改良したDBを活用。構造物の基本データや点検データ、維持管理の履歴などを記録・保存する。また、劣化診断機能は、同社が2000年に開発したライフサイクルコスト（LCC）評価システム「LCプランナー」をベースに、塩害や中性化によるコンクリート構造物の劣化予測はもちろん、同一施設内にある複数の構造物を対象に、従来手法では困難だった施設全体のLCCの算定が可能。LCCの最小化や平準化といったさまざまなシミュレーションも実行できるとしている。二つのシステムの連携により、土木コンクリート構造物の施設管理に欠かせないデータ管理と高度なデータ解析による劣化診断がパソコン上で実行可能。パソコン上でのデータ管理と解析により、維持管理計画を策定する作業時間が従来手法の約3分の1に短縮でき、迅速な提案活動に役立つとしている。また、データ管理は、ASP方式でデータのやりとりを行うため、導入コストやメンテナンスコストなどを大幅に軽減。将来的には、DB機能単体のASP方式での提供も視野に入れているという。同社は今後、同システムを活用して個別の構造物の劣化診断、維持管理計画の策定・支援を行うコンサルティング、さらには全面的な維持管理業務に至るまで、土木構造物管理の各種業務の受託を目指していく考えだ。

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