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設備工事業の受注高が3ヵ月連続の増加　平成20年1月分は前年同月比7.1%増
2008年4月10日
3月31日に国土交通省から「平成20年1月分（速報）の設備工事業に係る受注高調査結果」が公表された。発表された基礎統計資料によると、平成20年1月分の設備工事業に係る各工事主要20社の受注総額は1,930億円で前年同月比7.1%増となり、3ヵ月連続の増加となった。発注者別に見ると、民間は1,759億円で前年同月比7.1%増と、2ヵ月連続の増加となった。一方、官公庁は171億円で同7.0%増となり、2ヵ月ぶりの増加となった。工事種類別の受注高は次のとおり。電気工事＝965億円で前年同月比11.1%増（民間13.3%増、官公庁14.8%減）管工事＝825億円で同2.8%増（民間0.4%増、官公庁27.4%増）計装工事＝213億円で同12.5%増（民間15.2%増、官公庁5.2%減）本調査結果は、（社）日本電設工業協会（主要20社）、（社）日本空調衛生工事業協会（主要20社）、（社）日本計装工業会（主要20社）の調査結果を国土交通省総合政策局がとりまとめたものである。なお、これは速報値であり、確報は後日公表される予定だ。

NTTファシリティーズがBCP支援を目的とした電源バックアップサービスの提供を開始
2008年4月10日
NTTファシリティーズは、データセンター事業者などの事業継続計画（BCP）ニーズに対応するため、移動電源車によって電源を給電継続する電源バックアップサービス「RESCUE POWER」を4月7日より開始した。同サービスの内容は、「仮設電源の仕様検討」、「仮設電源の配備調整」、「仮設電源の運搬・設置」、「ケーブル配線工事」、「仮設電源の運用」、「燃料手配・補給」の6つ。顧客の要望に応じたコンサルティングから運用までをワンストップで提供するのが特徴だ。ビルの法定点検や電気工事などの計画停電時の電源や、予備発電機の更改・オーバーホール期間中の代替設備、イベントの仮設電源など、顧客の要望に応じてタイムリーに電源を供給可能だ。同社は、出力容量120KW（出力電圧200V）を2台、同400KW（同6,600V）を1台、同800KW（同6,600V）を1台の3タイプ・計4台の移動電源車を配備。移動電源車は、ビル内で発生する高調波電流による電圧波形のゆがみを低減し、高品質な電源が供給できる。また、同社の中央監視センターで運用状況をモニターできる遠隔監視システムを搭載。発電情報や故障情報などの動作状況を24時間365日監視可能な運用体制を構築。さらにWebカメラやGPSも装備しており、迅速で適切な統制措置が可能としている。同社は、BCPソリューションとして同サービスを積極提案する考えで、当面は、首都圏エリアを中心にサービスを提供し、市場動向を見据えながら全国に順次展開していく予定。売上高で2008年度に2億円、2010年度に3億円を目指す方針だ。

国土交通省が入札説明書等のダウンロード提供を、本年度発注分から全案件で実施へ
2008年4月10日
国土交通省は、2008年度発注分から、すべての工事で入札説明書等を電子データで提供する環境が整ったことを明らかにした。電子入札システムの認証がある建設業者であれば、同省発注の全案件の入札説明書、仕様書、数量総括表、図面類、申請様式等がすべてインターネット経由で入手が可能だ。電子入札システムの認証を持たない建設業者の場合でも、従来通り、各地方整備局の窓口で紙ベースの資料が入手できる。また、未使用のCD-Rを持参すれば、無償で電子データでの提供が受けられるという。同省では、入札説明書等のダウンロード提供を2005年度から実施していた。当初は、WTO政府調達協定が適用される7.3億円以上の工事および委託業務の発注で実施していたが、2006年1月に2億円以上の工事と簡易公募型の業務に拡大。その後、東京都内の1ヵ所だけに設置していたサーバーを3年間かけて全地方整備局に配置を行い、対象工事を全案件に拡大できる環境を整えたとしている。すでに、北海道開発局は2006年12月からダウンロード提供の全面実施を開始しており、関東地方整備局においても、2008年1月から全面実施を開始している。

鹿島が電子デバイス工場向けに環境性能の高い施設計画の提案を行う省エネルギー簡易評価システムを開発
2008年4月24日
鹿島は、電子デバイス工場計画における省エネルギー評価ツールとして、省エネメニューを施設計画に盛り込んだ場合の効果を短時間に算出する「省エネルギー簡易評価システム」を開発した。詳細設計の検討に応用できる「生産施設用検討ツール」もそろえ、電子デバイス工場計画を推進する顧客への提案活動に役立てる。同システムは、工場建設の地域、用途、床面積などを入力した後、同社が用意している約20種類の省エネメニューを選択すると短時間で使用エネルギーの削減効果を計算するもの。環境に配慮しなかった場合との比較検討ができるほか、複数メニューを採用したケースでのエネルギー削減量の算出も可能だ。従来は、顧客の要望をいったん会社に持ち帰って計算し、後日再訪問して提案するなど、計画初期段階で時間的なロスが生じていたが、同システムは、パソコンでの入力作業が可能なため、顧客とミーティングしているその場で省エネメニューの提案ができるとしている。施設に盛り込む省エネメニューを決定した後の詳細設計段階では、「生産施設用検討ツール」を活用。初期投資に必要な資金だけでなく、初期段階の環境性能を低くした場合の将来的な段階投資など、施設のライフサイクル全体を通じた環境負荷と必要な資金が短時間で計算できる。同社では、同システムを「低炭素社会の次世代工場」を実現するツールとして積極的に展開する方針。これまでの電子デバイス工場プロジェクトは、施設稼働までの時間的制約が厳しく、時間短縮を優先させるあまり環境対策が施設計画に反映されにくいこともあった。顧客によっては多額な初期投資を嫌って、環境負荷の高い計画を選択する可能性もあることから、同社では、将来的な負担を示しながら、より環境性能の高い施設計画を提案していく考えだ。

清水建設が都市部の自然環境を客観的に評価・分析可能な新手法を開発
2008年4月24日
清水建設は、都市部の自然環境を客観的に現状分析・評価できる新手法を開発した。同手法は、対象地域の緑地分布や生物分布を定量分析し、その結果から生物多様性の観点で段階評価するもの。事業を行う敷地と周辺5㎞四方を対象に、生物多様性を「レベル1～4」の4段階に分けて評価する。同手法の活用により、量的な緑地確保だけでなく、地域の生態系に配慮した緑化プランを策定することが可能になるという。また、街区や市区域レベルで、開発する敷地と周辺の自然環境を客観的に分析が可能。緑地分布の分析は、衛星写真などをパソコンで高速画像処理して行い、生物分布の分析は、フィールド調査と統計的推計の組み合わせで評価する。分析には、標準で約1ヵ月を要するとしている。自然環境の評価については、開発事業に伴う環境アセスメントなど、法律上の義務の範囲内で行われており、その手段も航空写真などを基にした主観的方法に頼っているのが現状だ。緑地・緑化整備を巡っては近年、地方公共団体を中心に「緑と水のネットワーク」などをコンセプトとする取り組みが活発化。国の戦略でも生物多様性を確保する動きが加速していることから、今後、都市部で行われる大規模開発では、自然環境への配慮がこれまで以上に求められるようになる見通しだ。同社では、都市の自然環境の向上を目指したコンサルティングとして、大規模再開発での街区規模の緑地計画、「エコキャンパス」や「エコファクトリー」などの敷地計画、広域生態系に配慮した公的な緑地整備、環境教育等の環境活動への支援・協力などに新手法を活用して取り組む計画。新手法を用いて、今年度に1件、3年後までに計9件の緑化コンサルティングを手掛ける方針だ。

東京のオフィスコストランキングが前年度の世界第8位から世界第5位に上昇
2008年4月24日
イギリスの不動産コンサルタント、DTZホールディングスの傘下であるDTZデベンハム・タイ・レオンは、「グローバル・オフィスコスト調査2008年版」を4月22日に発表した。同調査は、世界49カ国（地域）にまたがる137のビジネス地区におけるオフィス入居費用に関する調査結果をまとめたもの。同調査によると、東京のオフィスコストは、年額ワークステーション（1人当たりのオフィス面積）当たり18,430US$（約194万円）で世界第5位となり、前年度の8位から順位を上げていることがわかった。最も高額な都市は2年連続してロンドンのウエストエンド地区で、年額ワークステーション当たりのコストは31,160US$（約327万円）だった。年額ワークステーション当たりのコストランキングでは、ロンドンのウエストエンド地区に次いで、香港が27,540US$（約289万円）で2位。3位はロンドンのシティ地区で20,690US$（約217万円）、4位はパリの20,430US$（約214万円）だった。同社では、アメリカのサブプライム問題の影響が懸念される中、アジアや中央・東ヨーロッパ、中東・アフリカ地域の成長が強い牽引力となり、世界の主要地域でのオフィス需要が堅調に推移したと分析している。2008年の見通しとしては、アメリカでは、現在の景気不透明感の影響からオフィス移転意欲が減退するものの、信用収縮によって新規供給が減少することから、オフィスコストヘの影響は、結果的には限定的なものになると予測。賃貸オフィス市場のファンダメンタルズは、おおむね健全な状態を維持すると見ている。

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