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設備工事業の受注高が3ヵ月ぶりの増加　平成20年4月分は前年同月比5.5%増
2008年7月10日
6月30日に国土交通省から「平成20年4月分（速報）の設備工事業に係る受注高調査結果」が公表された。発表された基礎統計資料によると、平成20年4月分の設備工事業に係る各工事主要20社の受注総額は2,741億円で前年同月比5.5%増となり、3ヵ月ぶりの増加となった。発注者別に見ると、民間は2,559億円で前年同月比8.8%増と、3ヵ月ぶりの増加となった。一方、官公庁は182億円で同26.1%減となり、2ヵ月連続の減少となった。工事種類別の受注高は次のとおり。電気工事＝1,468億円で前年同月比9.1%増（民間13.1%増、官公庁28.6%減）管工事＝1,190億円で同11.6%増（民間12.7%増、官公庁0.9%減）計装工事＝308億円で同12.9%増（民間15.7%増、官公庁4.2%減）本調査結果は、（社）日本電設工業協会（主要20社）、（社）日本空調衛生工事業協会（主要20社）、（社）日本計装工業会（主要20社）の調査結果を国土交通省総合政策局がとりまとめたものである。なお、これは速報値であり、確報は後日公表される予定だ。

三洋ホームズが太陽光発電「グリーン電力証書」に対応した次世代ホームネットワークシステムを開発
2008年7月10日
三洋ホームズは、「グリーン電力証書」・「省エネの見える化」・「家族の見守り」・「緊急地震速報」の4つをトータルに管理できる統合型次世代ホームネットワークシステム「SAN GENiS（サンジェニス）」を開発した。同システムは、発電量管理、侵入防止をはじめとする安全管理、緊急地震速報など、それぞれ独立して設置されることが多かったシステムを統合したもの。オール電化の新築一戸建て住宅を対象に適用する。必要な通信機器を統合し、維持管理を含めたトータルコストを縮減したほか、太陽光発電設備の発電量と住宅の使用電力を低コストで把握可能にしたとしている。同システムは、計量法に基づいた検定付電力計測器とネットワーク機器を住宅内に設置。太陽光発電で作られた電力の自家消費電力分のデータを収集し、そのデータに基づいて、認証機関にて認証された「グリーン電力証書」を発行する機能を持っている。同システムの利用者には、同社が仲介して、「グリーン電力証書」サービスを提供。自家発電の環境価値を証書化することで、その証書の売却額を入居者が定期的に対価として取得可能にするという。また、住宅の使用電力量を地域内の別の住宅と比較可能にしたほか、全国の順位なども表示する。防災面では、屋内に設置したパッシブセンサーが窓の開閉などを感知した際に、警報を鳴らすとともに、携帯電話に通知することで、家や家族の安全・安心の「見える化」を実現するとしている。同社は、同システムが太陽光発電設備やグリーン電力証書の普及、入居者の環境意識の啓発などにつながると期待しており、今後、積極的に提案活動を推進していく方針。将来的には、リフォームにも対応可能にしたい考えだ。

日本コムシスが携帯電話で現場の作業状況をリアルタイムにかつ一元管理可能なシステムを開発
2008年7月10日
日本コムシスは、同社のドコモ事業本部が実施している携帯電話工事において、現場作業状況をリアルタイムに把握できる「VOSS（バーチャルオンサイトサービスシステム）」を開発し、同本部全事業所への導入を進めている。同システムは、作業員が使用する「iアプリ」対応のカメラ付き携帯電話から、作業現場の画像や基地局への入退局情報を簡単な操作で事業所に送信することにより、それぞれの現場の「見える化」を実現するもの。作業の効率化と顧客満足度の向上を目的に開発した。現場から送信されてくる画像を事業所でリアルタイムに確認出来るため、管理責任者が現場に出向かなくても、事業所から定期検査や進捗状況を確認、指示が可能になる。また、送信する画像と同時に100字までの文字入力ができるため、現場のより詳細な情報も共有可能だ。このほか、携帯電話から入退局情報を送信することにより、事業所に立ち寄って予定表に作業内容やスケジュールを書き込むことなく、現場に直行でき、移動時間の削減にも貢献が可能。事業所では、作業員から送信されてくる入退局情報や画像のほか、各現場の工事内容や作業工程、稼働人数や作業員の状況なども一元管理されており、管理業務の効率化にも有効としている。同社は、2005年から展開している「コムシス式カイゼン」の一環として、2007年の6月から同システムを導入。現在、首都圏における16拠点のモバイル系全事業所で活用されている。今後は、システム改善を継続的に実施しながら、同本部の全事業所での導入を進める考えだ。

新日本石油が住宅のCO2排出量50％削減を目指した新プロジェクトを発足
2008年7月24日
新日本石油は、環境性と快適性、経済性を兼ね備えた「住宅用総合エネルギーシステム」の開発・実証に着手し、その事業化に向けて「ENEOSわが家で創エネ」プロジェクトを発足したことを６月30日に発表した。同プロジェクトでは、家庭用燃料電池システム「エネファーム」、潜熱回収型石油給湯器「エコフィール」などの高効率石油・ガス機器、太陽光発電や太陽熱温水器などの自然エネルギーを導入。住宅内のエネルギー機器や家電機器のエネルギー使用状況の「見える化」や制御を行う「HEMS（ホームエネルギーマネジメントシステム）」を導入することで、使用環境に応じた各種エネルギー機器の効果的な組み合わせと最適な利用方法を検証する。 2008年度中に建設するモデル住宅は、2階建て延べ床面積150㎡を想定。次世代省エネ基準を超える高断熱・高気密性を持った住宅性能を確保するほか、自然エネルギーを最大限利用した建築計画としている。また、生活者の省エネ行動の実践により、CO2排出量を1990年比50％削減。太陽光発電等によるエネルギーの創出（創エネ）により実質的なカーボンフリー（CO2排出量ゼロ）を目指す考えだ。住宅の設計は、首都大学東京大学院准教授の小泉雅生氏（小泉アトリエ）が担当する。同社は、同プロジェクトを構成するエネルギー機器に関して、2008年度中に三洋電機製太陽光発電システムの試験販売を開始し、2009年度からはLPG、灯油、都市ガスを燃料とする家庭用燃料電池システム「エネファーム」の本格販売を開始する方針。また、同プロジェクトを通じて、家庭部門でのCO2排出量削減に住宅用総合エネルギーシステムで貢献したいとしている。

熊谷組らが防音対策工事前に防音効果を体感可能なシミュレーションシステムを開発
2008年7月24日
熊谷組は、防音対策工事を実施する前に防音効果を耳で確認できる「防音対策シミュレータ」を中部電力、信州大学の山下恭弘名誉教授との3者で共同開発した。同シミュレータは、既に3者で開発した音の映像化装置「音カメラ」を活用。「音カメラ」の画面上に仮想の防音壁を設定し、防音効果を事前予測できる騒音計算シミュレーションソフト「音カメラを活用した防音対策評価システム」による評価結果を利用して、複数のスピーカーで騒音を再現し、これまでの数値だけの確認では実感しにくかった防音効果を実際の音で確認できるようにしたもの。対策前・後の騒音の聞こえ方の違いを事前に体感できる点が特長だ。「音カメラ」は、小型カメラと5つのマイクロホン、パソコンなどの制御部で構成。音の波がそれぞれのマイクに到達する時間差をもとに音源の方向を特定し、カメラから取り込んだ画像上に、音の周波数特性や音圧レベルを表示する。同シミュレータは、評価結果をもとに複数のスピーカーを用いて音源を再生することで、実際の現場での音の伝わり方や聞こえ方、減音効果などを詳細に再現。仮想の防音壁の大きさは、パソコン画面上のマウス操作で簡単に設定変更可能だ。さまざまな方向から音が到来している場合でも音の方向性や、間欠音のような変動する音の防音効果も適切に再現できるとしている。今後、熊谷組では、防音対策の設計業務などに新技術を展開しなから、顧客満足度の同上を図っていく考えだ。

日立プラントテクノロジーが空調診断と省エネ提案を目的としたデータセンター向け熱環境診断サービスを提供開始
2008年7月24日
日立プラントテクノロジーは、データセンター向けの熱環境診断サービスの提供を開始した。同サービスは、同社が独自に開発した「簡易計測ツール」、「熱・気流シミュレーション」を採用することで、データセンターに設置された空調設備の診断から、省エネルギー提案までの一連の作業の迅速化、低価格化を実現するもの。「簡易計測ツール」は、赤外線カメラを用いた「温度測定ユニット」、風速センサーを搭載した「風景測定ユニット」と測定用のパソコンで構成。問題となる熱源（サーバーラック）の特定や床吹出し口・サーバーラック周辺の風量の測定が従来の半分以下の時間で行えるという。また、同社の長年にわたる経験・ノウハウをベースに構築した「熱・気流シミュレーション」では、室内の熱・気流環境の3次元解析が簡便に行えるため、適切な温度・気流を決定できるとしている。従来、データセンターでは、室内各所に多数の温度センサーや風速センサーを設置して、温度分布や気流の状況を測定・診断し、改善に向けて室内全体を適切な温度・気流とするためのシミュレーション作業を行っていたが、多くの時間と手間が掛かっていた。同システムでは、「簡易計測ツール」と「熱・気流シミュレーション」の診断結果に基づいて、同社が保有するハード・ソフト両面にわたる省エネ空調技術を組み合わせ、最適な省エネルギー提案を迅速に提供する。現在、日立グループでは、データセンターの消費電力を5年間で最大50％削減することを目標とするデータセンター省電力化プロジェクト「Cool Center50」を推進している。同社は、このプロジェクトの中でデータセンター向け省エネ空調システムの開発を担当。2010年度には、同サービスを含めたデータセンター関連事業全体で年間70億円の受注を目指すとしている。

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