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設備工事業の受注高が2ヵ月連続の増加　平成20年7月分は前年同月比4.4%増
2008年10月9日
9月30日に国土交通省から「平成20年7月分（速報）の設備工事業に係る受注高調査結果」が公表された。発表された基礎統計資料によると、平成20年7月分の設備工事業に係る各工事主要20社の受注総額は2,521億円で前年同月比4.4%増となり、2ヵ月連続の増加となった。発注者別に見ると、民間は2,276億円で前年同月比11.6%増と、2ヵ月連続の増加となった。一方、官公庁は245億円で同34.8%減となり、2ヵ月連続の減少となった。工事種類別の受注高は次のとおり。電気工事＝1,217億円で前年同月比0.5%増（民間14.0%増、官公庁63.9%減）管工事＝1,224億円で同16.6%増（民間16.7%増、官公庁16.0%増）計装工事＝273億円で同10.6%増（民間9.7%増、官公庁15.8%増）本調査結果は、（社）日本電設工業協会（主要20社）、（社）日本空調衛生工事業協会（主要20社）、（社）日本計装工業会（主要20社）の調査結果を国土交通省総合政策局がとりまとめたものである。なお、これは速報値であり、確報は後日公表される予定だ。

長谷工コーポレーションがタブレットPCを活用した鉄筋工事用配筋検査プログラムを開発
2008年10月9日
長谷工コーポレーションは、鉄筋工事の品質管理に使用する配筋検査プログラム「配検」を開発した。同プログラムは、建設作業所での配筋検査において、タブレットPC（タッチペンで操作可能な薄型携帯用PC）の使用により、検査に必要な数値情報や図面情報を迅速・正確に呼び出せ、作業所所員が的確に高精度の品質管理を行えるプログラム。従来は、構造図から検査情報（配筋標準図、構造特記仕様、各階平面図、部位記号、部位リストなど）を探す必要があったが、同プログラムの使用により、事前に情報を入力しておくことで、タブレットPCの画面からの簡単な操作でさまざまな必要検査情報が呼び出せる。また、設計部門で作成した構造データを利用して、上下階で鉄筋本数や配筋が変わるような、特に注意が必要な個所を赤字で表示するなど、視覚的に目立たせるような工夫も採用。これにより、作業所所員による高精度な品質管理が行えるとしている。タブレットPCを出力用の端末に接続すれば、検査結果を簡単に出力することも可能。書式を用途に合わせて選択できるようにしており、検査結果に基づく協力業者への作業の指示書や、ISO9001に準拠した書類などの作成業務の効率化も図れる。また、これまで紙媒体だった検査の記録保存データが、今後は電子データとして記録・保存可能になる。同社は今後、同社が設計・施工を手掛ける新築マンション現場に順次導入し、鉄筋工事の品質や精度のさらなる向上に役立てる考えだ。

三井造船がRC構造物の鉄筋かぶり厚を測定可能な非破壊検査システムを積極展開へ
2008年10月9日
三井造船は、同社が開発したRC構造物の鉄筋かぶり厚を簡易に測定できる非破壊検査システム「ツインパスコンクリートかぶりセンサー」を、導入事例をもとに積極展開する。同システムは、専用の装置から電磁波を発信し、対象物に反射した電磁波を受信するまでの反射時間に、比誘電率（伝達速度）を乗じてかぶり厚を計測するもの。アンテナ組数を2枚にしたツインパスレーダーにより、従来の電磁波レーダー法よりも正確に比誘電率を測定可能としている。測定結果はリアルタイムにその場で表示し、かぶり厚と比誘電率についてはExcel形式で出力される。専門知識がなくても異常の有無を素早く確認できるという。同システムは、同社の持つ原理特許をベースに、西日本高速道路会社の装置ユーザーとしての経験や施工管理原則などを反映して構築。すでに、開発協力者の西日本高速道路会社の現場などで導入され、国土交通省の新技術情報提供システム（NETIS）に近く登録を予定。また、四国地方整備局管内の現場でも試行適用される見通しで、試行計画などの内容審査後、実現場に試行導入し、事後評価を行う。評価結果はNETISに掲載される予定だ。同社は、昨年度後半に同システムを市場投入し、今年に入っての販売実績は7台。今年度中にさらに20台の販売を目指す。導入事例をもとに国内ユーザーへの提案活動を積極展開するとともに、将来的な海外販売も検討中。先行開発したコンクリート内部の3次元解析システムを含め、関連システムの輸出許可関係の準備を進めている。

大建工業が住宅建材の一般ユーザー向け通販サイトを開設
2008年10月23日
大建工業は、住宅向けの建材を販売するサイト「DAIKEN WEBSHOP」を9月10日に開設した。同社は、2008年2月に補修部品販売サイト「DAIKENパーツショップ」を開設しており、同サイトは、対象品目を部品から製品へと拡大したもの。同サイトで販売する製品は、システム収納「MiSEL TVボード」、防音製品「防振ベース」、家庭用除湿材「除湿工房」、床用お手入れ製品「DKワックスネオ」の4品目56点で、専門工事が必要ないものに限定している。一般ユーザーがホームページにアクセスし、所定の手続きに従って必要事項を入力するだけで、必要な製品を直接購入可能。購入に際して一般ユーザーが製品を充分に理解できるよう、製品の特長だけでなく、取り扱い方法やメンテナンス方法等についても詳細に掲載されている。メーカー希望小売価格（税込）で販売し、送料、代引き手数料は同社が負担する。支払い方法は佐川急便の代金引換サービスを利用し、クレジットカードか現金での支払いになる。納品は発注から約1週間（MiSEL TVボードは約3週間）となっている。同社では、同サイトを消費者の製品認知度向上や、情報収集の場として活用する考え。10月からは畳風の置き敷きフロアー「おくだけスーパー」とワックスやサンドペーパーなどが入った「床用補修セットⅢ」の2品目も追加し、取り扱い製品の拡充を予定している。今後は、より多くのユーザーの要望に応えられるよう、同サイトで収集したユーザーからの情報を参考にしながら、サイト専用の製品開発を積極的に進めるなど、掲載品目の拡大を図っていく方針だ。

日本道路が情報化施工を積極導入し、作業手順書の作成にも着手
2008年10月23日
日本道路は、静岡空港の滑走路と誘導路の舗装工事に情報化施工を導入したのに引き続き、9月には、北陸地方の高速道路と北海道の国道の舗装工事で相次いで導入。情報化施工の実績を順調に積み上げている。いずれも、精度の高い建設機械の自動制御により、設計通りの施工品質を確保したとしており、同社の生産技術本部工事グループでは、これらの実績を踏まえて、情報化施工の作業手順書作成にも着手している。北陸自動車道の舗装工事では、西山IC（インターチェンジ）～米山IC間の上り線走行の一部に情報化施工を導入。同工事では、静岡空港での施工と同様に、衛星利用測位システム（GPS）とゾーンレーザー技術を組み合わせた「mm（ミリメーター）GPS」をアスファルトフィニッシャーに搭載して実施した。地震の影響で不等沈下した舗装を、最大で約80cm縦断修正する工事で、通常、高さ確認のために設けるセンサーロープを設置することなく、開放車線近傍での危険作業の回避と省力化に役立てた。また、北海道の国道舗装工事では、佐呂間町内の国道333号の現場で、同社では初となるトータルステーション（TS）を西尾レントオールからレンタルして導入し、下層路盤の施工に活用。モーターグレーダーのブレード高さ制御と別のTSを使った高さ検測を並行して同時に行い、mmGPSでは難しい中規模現場や上空障害のある現場に適していることを確認したという。同社では、この道路2件での施工のほか、現在施工中の関西国際空港の路盤工でmmGPSを活用した施工を実施中。また、近く施工を予定している徳島空港でも、表層のコンクリートの下部となる路盤工で、省力化と施工品質の確保を目的にmmGPSによる情報化施工を行うとしている。

大成建設が独自の災害対策支援システムを構築し、顧客の事業継続活動に関する国際認証取得を支援へ
2008年10月23日
大成建設は、より実効性の高い事業継続計画（BCP）を策定するため、独自の災害時対策支援システムを構築した。事業継続マネジメント（BCM）など一連の事業継続活動に関する国際標準化の動きを受けて、顧客の国際認証取得を支援する提案活動を強化する。同システムは、最新の施設情報（図面、各種台帳・書類・写真など）やBCPに基づく災害対策情報（事業継続計画書、編成・連絡表、災害時行動・チェックフローなど）を一元管理。顧客に最適な支援システムを構築することで、事業継続に必要な情報を平常時から適切に管理し、BCPの確実な運用を促すという。また、同システムの導入により、施設情報や災害時対策情報をデータベース化し、事業継続におけるPDCA（Plan／Do／Check／Action）サイクルの着実な運用につなげるとしている。 BCMシステムの国際標準の動きについては、英国規格協会（BSI）が、第三者が認証し継続的に審査する「BS25999」を2007年11月に発行。このBSI規格をもとに、2010年をめどにBCMシステムの国際標準化（ISO）が計画されている。「BS25999」は、企業などの組織が災害などによる事業中断の影響を最小限に抑え、事業継続上の驚異に対処する能力を明示するもので、国内では富士通グループが今年4月に初めて認証取得した。同社は、既に一部の顧客に国際認証取得に向けた支援を行っており、国際標準への対応として、これまで以上にBCP策定後の運用面でのサポートを重視。災害発生時に必要な最新の情報や手順書などを瞬時に抽出し、関係部署間で情報の授受を行い、確実な事業継続活動を支援できる同システムを顧客に積極的に提案していく考えだ。

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