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設備工事業の受注高が14ヵ月連続の減少　平成21年11月分は前年同月比18.1%減
2010年2月15日
1月29日に国土交通省から「平成21年11月分（速報）の設備工事業に係る受注高調査結果」が公表された。発表された基礎統計資料によると、平成21年11月分の設備工事業に係る各工事主要20社の受注総額は1,657億円で前年同月比18.1%減となり、14ヵ月連続の減少となった。発注者別に見ると、民間は1,466億円で前年同月比18.4%減と、13ヵ月連続の減少となった。一方、官公庁は191億円で同15.7%減となり、6月連続の減少となった。工事種類別の受注高は次のとおり。電気工事＝813億円で前年同月比12.9%減（民間12.1%減、官公庁21.3%減）管工事＝732億円で同21.7%減（民間23.3%減、官公庁9.2%減）計装工事＝180億円で同16.5%減（民間17.9%減、官公庁9.3%減）本調査結果は、（社）日本電設工業協会（主要20社）、（社）日本空調衛生工事業協会（主要20社）、（社）日本計装工業会（主要20社）の調査結果を国土交通省総合政策局がとりまとめたものである。なお、これは速報値であり、確報は後日公表される予定だ。

ゼネコン5社を中心に構成する就労履歴管理制度研究会が建設共通パスを2012年に本格導入へ
2010年2月15日
竹中工務店や大林組、鹿島建設、清水建設、三井住友建設などのゼネコン5社を中心に構成する「就労履歴管理制度研究会」は、建設現場の作業員が持つ技能や就労履歴を記録・管理できるICカード「建設共通パス」を2012年に本格的に導入すると発表した。同パスは、これまで各ゼネコンや現場ごとに管理していた作業員情報を、共通のデータベースで一元的に管理し、参加企業の複数の現場で活用できるもの。作業員が現場に出入りする際の通行パスとなるほか、退職金制度との連携や労務管理の事務手続きの軽減にもつながるという。また、作業員の就労履歴や保有資格が明確になることで、優秀な作業員のキャリアパス形成につながることが期待されている。同パスでは、すべてのデータを情報センターで管理し、作業員などはICカードを1枚携帯するだけ。予め個人情報、各種免許、安全講習の受講履歴などを登録することで、異なる現場でも専用のIDを入力するだけで作業員の個人情報を確認可能。作業員は複数の免許証を保持する必要がなく、元請側も原本で確認する手続きを省略できるという。パスの運用は、竹中工務店、大林組、鹿島建設、三井住友建設の計4現場で実施しており、作業員の入退場や資格情報の確認などに利用している。4現場とも１枚のパスで利用可能で、情報はそれぞれの現場で確認可能だ。同研究会の建設共通パスは、国土交通省の「建設技能者確保・育成モデル事業」に採択されており、同パスの運用については、野城智也東京大学教授、（社）日本建設業団体連合会、（社）建設産業専門団体連合会なども試行導入に協力している。今後は、同パスの導入効果を検証するほか、生産性の向上や作業員のメリットの拡充を目指し、セキュリティ面をはじめとしたシステムの機能強化を進める考え。他のゼネコンに対しても、研究会への参加を積極的に呼び掛け、建設業界共通のシステムを目指す方針だ。

ダイキン工業がビル用マルチエアコンの運転性能・エネルギー使用量の「見える化」を実現する新サービスの提供を開始へ
2010年2月15日
ダイキン工業は、ビル用マルチエアコン（個別分散空調）の運転性能やエネルギー使用量を遠隔監視により把握・分析し、省エネルギーのための運用改善情報を提供するサービス「性能当番」の提供を4月1日より開始する。改正省エネ法や東京都の環境確保条例など、国や地方自治体による規制強化に対応するとともに、主に中小規模のビルでの省エネ化を支援する狙いだ。同サービスは、同社が4月に発売する新型ビル用マルチエアコン「Ve-upⅢ」に内蔵しているセンサーの活用に加え、冷媒の温度や圧力、圧縮機の特性などの情報から運転性能を算出する同社独自の性能測定法「DCCT技術」を標準搭載することで、高精度な運転データの把握を可能にしたもの。大掛かりな測定装置や設置作業が不要で、制御機器である「Ve-upコントローラー」を組み合せることで、詳細な運転データを収集し、手軽に運転性能・エネルギー使用量の「見える化」を実現できるとしている。同サービスでは、正確に把握した時刻毎の運転データを、同社のエアネットコントロールセンターで収集・分析し、空調負荷・エネルギー効率などのトレンドを月次レポートにまとめ、その結果から得られる省エネルギー改善報告書を年2回作成する。冷やし過ぎや暖め過ぎといった過剰な運転、消し忘れなどによる無駄な運転等の非効率な運転実態を特定し、改善することで、年間二酸化炭素（CO2）排出量を最大６％削減でき、15年前のエアコンからの更新効果を合わせると、年間最大約50％のCO2削減が可能としている。同社は、同サービスの提供により、機器単体の省エネルギー化だけでなく、運用面での提案を行うことで、空調の更なる省エネルギー化の推進・CO2排出量削減に貢献したい考えだ。なお、「性能当番」は、2月16日～19日に東京ビッグサイトで開催する「HVAC&R JAPAN 2010」のダイキン工業ブースで展示される予定だ。

戸田建設らが建物のCO2排出量をリアルタイムに「見える化」するシステムの販売を開始
2010年02月25日
戸田建設は、オフィスビルや工場での二酸化炭素（CO2）排出量をリアルタイムに表示するシステム「CO2見える化ビジョン“COMPAS”」を日置電機、ラプラス・システムの2社と共同開発した。同システムは、ビルの電気、ガス、水道などエネルギー使用量を自動集計し、CO2排出量に換算して、CO2排出量と排出目標値とを日、月、年単位でリアルタイムに表示。企業や事業所単位で設定するCO2排出量と排出目標値との差異を常時把握可能にするもの。利用者がCO2排出量の変化をディスプレイ表示で把握できる「見える化」を通じて、的確な環境対策を支援する。同システムでは、省エネ法の規制対象となる企業の全国事業所のエネルギーデータを本社部門で一元管理が可能。データを大型ディスプレイに表示することにより、社員のCO2削減への意識改革などにも役立つという。また、年度末のCO2排出量を計算することにより、期中において年度末のクレジットの過不足量を予想し、排出量取引の際のクレジット購入などの予算化も支援。CO2排出量の計算方法は環境省・自主参加型国内排出量取引制度(JVETS)および東京都・環境確保条例など、さまざまな規制に適応可能としている。同社では、改正省エネルギー法の規制対象となる大規模事業所などに、同システムの販売をすでに開始しており、東京・青山で自社開発する環境最先端テナントビルへの導入も決定している。同社は、中規模建物や小規模事業所向けの「標準モデル」、企業の本社ビルや大規模事業所向けの「応用モデル」に加え、現在開発中で今夏をめどに製品化する小規模建物や店舗向けの「簡易モデル」の3タイプを用意。価格帯を数十万円から一千万円単位まで設定して、幅広い利用ニーズを取り込みたい考えだ。
構造計画研究所が設備点検業務IT化支援システムをSaaS形式で提供開始
2010年02月25日
構造計画研究所は、施設の設備点検業務のIT 化を支援するシステム「Builvise（ビルバイズ）」をSaaS（サービス型ソフトウェア）形式で提供するサービスを開始した。同システムは、設備点検業務のIT化により、長期にわたる設備点検データの蓄積とデータの有効活用をサポートするもの。SaaS形式により、初期コストとしてサーバーとソフトウェアの購入費用が不要で、既存のPCのブラウザから簡単にシステムを利用できる点が特長だ。設備の維持管理のシステム化のキーとなる「日常巡回点検」、「故障・修理記録」、「運転監視記録」の3つの機能を標準で提供し、設備点検業務に必要な機能をサービス利用開始日から利用できる。多拠点、多企業によるアクセスができるため、受託企業が入力したデータを委託企業側で管理・活用することも可能。また、利用者が目的に応じたさまざまな点検項目を設定可能で、提出用の報告書テンプレートについても従来の形式にならって自由にカスタマイズできるとしている。このほか、点検作業現場でのモバイル機器によるデータの直接入力や蓄積された点検データの分析・活用のコンサルティングサービス、導入にあたっての利用者トレーニング、導入支援サービスはオプションで対応する。同社では、2月1日より利用可能な無料のお試しユーザーを募集しており、4月より有料サービスを開始する予定。料金設定は、初期登録料が50,000 円、月額利用料が40,000 円（1拠点で利用者数5人以下）としている。なお、無料お試しユーザーの申し込みについては、ホームページに掲載されている。URLは次のとおり。 http://builvise.kke.co.jp/trial.html
東洋熱工業がビルマルチ空調採用の中小規模ビルに対応したAEMSの簡易版を開発
2010年02月25日
東洋熱工業は、改正省エネ法の対象となるビルマルチ空調（個別分散空調）を採用する中小規模のビルにも対応可能な、エリアエネルギーマネジメントシステム（AEMS）の簡易版を開発した。従来のAEMSは、中央空調方式の大型ビルを対象としており、中小規模のビルの多くが採用しているビルマルチ空調方式には対応していなかった。 AEMS簡易版では、温湿度、電力量、ガス量、水道料などエネルギーの使用料を計量し、エネルギーの使用実態の監視を行い、より詳細なエネルギー管理や運用改善につなげていく。通信方式をこれまでのVPN（バーチャルプライベートネットワーク）方式から、移動式通信機器を利用した無線通信に変更。さらに、計測装置も簡易な製品を組み合わせることで、大幅なコストダウンを図ったとしている。延べ床面積1,000㎡程度のオフィスビルに設置する場合の費用は80万円程度。また、データの収集から提供までを自動化することで、運用費用も月額1万円に抑えたという。定期報告書などの作成や、詳細計測、運用改善の提案などは別途対応する。同社は、長年AEMSで培ってきたエネルギー計測のノウハウを、より簡易に利用可能にすることで需要の拡大を狙う考え。改正省エネ法などによる規制強化や、近年重要性が高まっている都市開発における従前・従後のエネルギー管理などのニーズに応えられるシステムとして、再開発を進めるデベロッパーや設計事務所などにも展開していく方針だ。また、2010年度上半期中に10件程度の採用を目指すとしている。

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